子犬の社会化の目的
子犬の社会化期はいつ?
生後3~7週間目 | 母犬や兄弟犬と一緒に過ごし、犬社会のルールを学ぶ。また、子犬のお世話をしている人を通しても色々と経験している。(販売や引き渡しは生後56日以降と定められています) |
生後8〜12週間目 | 痛みや恐怖心を抱くような経験をさせないように心がける。 |
生後13~16週間目 | 自分に自信をつける時期。また他の犬との遊びで重要なサインを学ぶ。この時期に他の犬を虐めたり、虐められたりがないように注意する。 |
子犬を社会化させるために飼い主が知っておくこと
飼い主が犬のボディ・ランゲージを知っている最も大事なことの一つ。子犬が人のことを学ぶのと同じように、犬を犬として理解することが大切になります。子犬の発するサインを見つけられることは子犬の社会化にとても重要になります。 | 愛犬の性格、反応をよく観察する同じ犬種、兄弟犬であっても性格は個々によって違い、反応も変わってきます。 |
ポジティブな経験からしかポジティブな効果は得られない逆を言うと、例えば攻撃的な人や犬との出会いをすることで、怖くて危険な対象であると経験させてしまうことになります。また既に不安であるとボディ・ランゲージを発しているのに無理強いすれば、子犬はその状況を回避するために攻撃的になるしかないと考えるかもしれません。 | 怒りや体罰はどんな場合も効果はなく、恐怖心を与えるだけ子犬の時期だけではありませんが、怒鳴ったり叩いたりすることは、その場では恐怖から治まっても、恐怖心を与え新たな問題行動を引き起こす原因になるかもしれません。 |
子犬の好きなものを常に用意しておく新しい経験や出会いは、子犬にとっては驚くことばかり。初めは吠えたり逃げたりするかもしれません。無理やり近づけたりすることは逆効果になりますが、しばらくすると自ら確認しに近づくかもしれません。ポジティブなものになるよう、お気に入りのオモチャで遊んだり、オヤツを利用することも良い方法です。 |
社会化をさせるためのアイディア
家族以外の知らない人にも紹介する子供からお年寄り、女性、男性、なるべく多くの人を知る機会が必要です。初めは飼い主が抱っこをしたり、遠くから見ることから始めるのも良いかもしれません。子犬が不安な様子を見せている場合は、お友達に協力してもらい、子犬を見つめたりせず自然体で座ってもらうなどして、知らない人が近くにいても危険がないことを示し、子犬から近づくのを待つなども良いようです。 | 食事に近づくことに慣れさせる生き物にとって食べ物はとても大切なことなので、奪われないように食べ物の入ったボウルをガードする行動をとる場合があります。人が近くにいても奪われる心配がないことをポジティブに経験させるため、子犬が食べている最中に近づいて行き、更に美味しい食べ物を上からボウルへ落とすことを何度か繰り返します。近づくと子犬が嬉しそうに見上げるようになってきたら、今度はボウルを手に取り中に美味しい食べ物を入れてあげて返し、歩き去るという方法も良さそうです。 |
持ち物や服装を変えてみる帽子、メガネ、サングラス、鞄、リュック、傘など色や大きさ、素材などの違う物を身につけ、子犬が「人は色んな物を身につけるけど、怖いものではない」と学べるようにします。 | 色々な音があることに慣れさせる玄関のチャイム、家電の音、テレビ、工事、花火、クラクションetc… 雷など時期が合わない場合は、音源を使うことも良いそうです。怖がらせないように、様子を見ながら行い、楽しい記憶、例えばオモチャで遊ぶことやオヤツなどで注意を引くようにします。 |
道路、病院、公園など生活の上で行く場所に連れて行く愛犬が今後、行くであろう場所に連れて行きます。車や自転車が通る場所は徐々に慣らしていき、可能な場所であればオヤツをあげたり、遊んであげるのも良さそうです。病院などでは注射などの怖い記憶のみと結びつかないようにしたいですが、病気の犬が行く場所であったり、病院の方針もあるため、必ず相談の上で行うようにして下さい。 | 一人でいることに自信をつける初めは人が視界にいない時間が数分程度から行い、必ず戻ってくること、怖いことが起きないことが大切です。一人での遊び時間を作ることも良いようです。 |
他の犬達との出会いの場所に連れていくワクチン完了までは特に病気の犬との接触は注意し、不特定の接触は避けるようにして下さい。相手の犬がどういう行動をとるかも注意する必要があります。パピークラスなどに入るのも良いようです。 | 天気 用意して行えるものではありませんが、雨、風などの天候の際の音に慣れること、雨の中の外出なども今後の生活で必要なことになります。雨が降ってきたら、外に出て子犬の好きな遊びを一緒にするなども良さそうです。ただし子犬は体温調節が成犬ほどうまく出来ないので、体調を崩さないように気をつけて下さい。 |
体の様々な部分に触られることに慣らす体のありとあらゆる部分を触られることに慣れさせることは、怪我や病気の診察、お手入れなどでも大変重要になります。 | ハウス、ケージ、クレートに慣れさせるお家に来た時から居場所となっている場合は、自然と慣れて行くかもしれませんが、旅行時に使う予定のバッグやクレートなどにも慣れておく必要があります。災害時に使うスリング、リュック、クレートなども同様です。 |
お手入れグッズに慣れさせるブラシ、スリッカー、爪切り、歯ブラシなど、愛犬の健康維持に欠かせないグッズが怖くないものであると慣れる必要があります。例えば、スキンシップの際に手とブラシの柄の部分を使って交互に優しく撫でてあげたりも良さそうです。 | 車に乗ることに慣れさせる初めは車の中に入ることから経験させていき、車の中での定位置(車用のリーシュ、クレートなど)に慣れさせる、短距離の走行へと徐々に進めると良いようです。楽しい場所に行ったり、行った先で美味しいオヤツが食べられるなど良い経験と結びつけてみて下さい。 |
都会の喧騒、田舎の環境など様々なことに慣れさせ、自信をつけさせる車通りの多い場所、土や砂利、コンクリートなどの様々な路面、聞こえる音や匂いなど、世の中には色んな刺激があることを経験させてあげることは、新しいことへの対応力の自信につながります。 |