なんとかしてあげたい犬の雷恐怖症~6つ対処法~
犬に見られる雷恐怖症とは?
雷恐怖症は犬によく見られる行動ですが、その理由は稲妻、雷鳴、強風、気圧の変化や空気中の静電気などに関連していると思われますが犬の行動学者の間でも完全にはわかっていないようです。アメリカのある研究調査では、特定の犬種(コリーやシェパードなどの牧羊犬やビーグル、バセットハウンドなどのハウンド系)やスポーティング・ドッグや作業犬に恐怖症がよく見られることがわかったそうです。この研究によると犬の持つ遺伝子との関係(外的刺激に対しての反応度など)もあるのではないかということです。また、シェルターやレスキュー組織などからもらわれた犬達も雷恐怖症が見られる傾向があるといいます。これは幼犬期などに怖い経験をしたり社会性の欠如などと関連があるのではないかと思われます。雷恐怖症を和らげる6つの方法
1.飼い主はいつも通りの行動を!犬が怖がっているときに、安心させようといつも以上に撫でたりずっと抱きしめてあげる行為は「犬の怖がる行為」を助長させてしまうことがあるそうです。また飼い主の傍でないと安心出来なくなってしまうと、お留守番の時などの問題行動を引き起こす原因にもなりかねます。しかし恐怖症の犬に怒ったり叱ったりは絶対にダメです。怯える愛犬を見ると不安な気持ちなってしまいがちですが、犬が心強く思えるように飼い主は落ち着いていつもと同じように接してあげることが重要です。
2.犬が安心できる場所を用意しておく普段から犬が安心出来るような場所を作っておいて下さい。ベッドの下などの隙間に身を隠せるようにしてあげたり、クレートにブランケットなどをかけてあげてもいいでしょう。その際に犬が自由に出入り出来るようにしておいて下さい。パニック状態になった場合にはクレートを無理やり壊してしまう場合もあります。
3.系統的脱感作を使い少しづつ恐怖を克服していくトレーニング用語で「系統的脱感作」といわれるもので、雷恐怖症の犬に雷を思い起こさせるようなもの、例えば小さい音で録音した雷鳴や稲妻などを使い、犬が不安がらないようなら沢山褒めてあげたり、オヤツをあげたりするというものです。そして時間とともに慣れてきたら、音や光の刺激を増やしていきます。この方法は本物の雷がなる時期を避ける必要があります。また犬の恐怖心が解けていない早い段階で刺激を与えすぎたり、怯えているサインを見逃してしまうようでは、恐怖心は増幅してしまう可能性があります。必ず獣医さんやプロの訓練士の指示に従って下さい。
4.サンダーシャツを着せてみる着るだけで恐怖心が和らぐと話題のサンダーシャツ。体に適度な圧力をかけリラックスする神経に働きかけると言われています。海外の口コミサイトなどを見てみると実際に使った人達の評判も良いようです。着せるだけという手軽さも人気の要因。雷や花火だけでなく、興奮からくる吠えや飛びつきなどにも効果があるとされています。
自分で作る!という人はこちら:犬を安心させるボディ・ラップの作り方
5.自然療法(レメディ)を試してみるバッチフラワーレメディというのはご存知ですか?日本ではまだ馴染みが薄いのですが毒性のないフラワーエッセンスで副作用がないので人間の赤ちゃんからお年寄りまで使え、世界では医療機関などでも使用されているそうです。レスキューレメディは緊張をほぐし精神のバランスを穏やかに整える効果があるそうです。
6.薬に頼る信頼の出来る獣医さんはいつでも強い味方です。恐怖心が克服できない場合はかかりつけの獣医さんに相談してください。パニックになって暴れたり逃げ出したりしてしまうようだと犬にも危険です。必要に応じて精神安定剤などを処方してくれるでしょう。
その他に雷が起こる直前から犬の好きなボール遊びをしてあげたり、一緒にゲームなどをしてご褒美のオヤツをあげたりなど犬が楽しく夢中になれる事や大きな音楽やラジオをかけてあげることで恐怖を和らげることに成功しているケースもあるようです。