「ピッチ:音の高さ」が表す意味
物理的に体が大きいものからは低い音が、小さいものからは高い音が出ます。基本的に大きいものは強く、小さいものは弱いという図からコミュニケーションの進化の過程で「大きい=危ない」「小さい=安全」が生まれ、威嚇している時には低い音、危害を加える意図がない時には高い音を使うようになったのではないかと言います。低い音(唸り声など)は大体の場合「威嚇」、「怒り」、時には「攻撃」を表す。
"近づくな"という意味高い音の場合は「敵意がない」ことを表す。
"近づいても大丈夫"という意味「長さ:音の長さ」が表す意味
一般的に音が長いほど犬が出しているサインと次に取る行動をはっきりと決めている傾向にあるそうです。その為、引くつもりがなく自分の立場を維持する意思を持つ支配的な犬は低いピッチで長く唸ることが多く、逆に唸り声が短いような場合は"恐怖心"があり、自分の立場が危ういかもしれないという心配な気持ちが隠れているそうです。「頻度:音の頻度(繰り返す回数)」が表す意味
何度も早いペースで繰り返す音は「興奮度」と「緊急性」を表します。間隔があくような吠え方や、繰り返し鳴かない場合は興奮はあまりしていないと考えられます。例えば窓の外を見て犬が吠える場合、1,2回吠える程度ならばその対象に多少の興味を示しているだけと考えられるようです。もし何回にも分けて興奮して吠え続けるような場合は、犬が注意を促すことが重要、又は危険が迫っていると感じてるのかも知れません。犬が吠えるというのは周囲に"何かを知らせる"ための行為。よく聞く「犬の吠え方」の意味は次のように考えられるようです。a). 2~4回ずつ速いペースで繰り返し吠える
一番よく見られる典型的な警戒吠え。「みんな聞いて!ちょっと気になることがあるから来て!」b). 典型的な警戒吠え(a)よりもゆっくり目、低めのピッチで吠え続ける
何か迫りくる問題があることを示している。「侵入者(危険)が近づいている。友好的な相手ではなさそうなので、闘う準備を!」c). 中~高いピッチで1、2回刻みで吠える
犬がよく使う挨拶の声。例えば、玄関のチャイムが鳴って警戒の声で鳴いていたけれど、来た人が知っている人(友好的)だとわかった時などにこの声に変わったりするそうです。d). 長い声で鳴き、吠える間隔を意図的にあけている
寂しいときのサイン。仲間を呼んでいる声e). 少しつまりながら吠える(ゥ~ワフ)
前足を曲げて半分伏せのポジションを伴うことが多い。「遊ぼう!」上記以外にも違った鳴き方はありますし、完全に型にはまった吠え方というものばかりではないとは思いますが「ピッチ」「長さ」「頻度」を参考にしながら犬のボディーランゲージや鳴き方を考えると犬の気持ちに少し近づけるかも!犬にとって吠えることはとても自然なことだけれど、警戒しなければいけない、危険が迫っていると犬が感じるようなことが多いと犬にストレスが溜まることも。そして犬が吠え続けると人にもストレスが溜まってしまいます。吠える必要のないことに対しては吠えないように教えてあげたり、吠える必要がないようにしてあげてお互いに幸せに暮らしたいですね!