野生の頃の記憶
現在でも野生で生きる犬の仲間は巣穴を掘って子育てをします。この巣穴は外敵や寒さ、暑さから身を守るとっても快適な場所。犬達はあまり大きくないこの巣穴のような環境をとても心地良く感じるようです。愛犬が寝る直前に掘って上でクルと回ってから寝るようなことはありませんか？せっかく整えてあげた毛布やベッドをわざわざ乱して寝るのは野生の頃の記憶（本能）と考えられています。参照：どうして犬はベッドの上でクルクル回ってから寝るの？ 暑さ、寒さをしのぐ
暑いときや寒いときは穴を掘って過ごし易い寝場所を作ります。穴を掘る場所は直射日光の当たらない日影や茂みの中を選びます。
楽しくて掘る
穴を掘ることを楽しいと感じる犬達は多くいます。元気に走り回ったりして遊びの一環として穴を掘ります。砂場など掘りやすい場所はあるにしても、比較的穴はあちこちに出来ることが多いです。
大切なものを埋めるために掘る
犬は大事なおもちゃや食べ物などを埋めようとします。これは犬の祖先達が生き抜くためにしていた行動が残っているもの。土を掘って埋めたい物を入れたら鼻先を使って土をかけます。また掘り返しては別の場所に埋めなおすことも良く見られます。犬によっては室内でも埋める場所を見つけて宝物を隠そうとします。参照：犬はどうして宝物を埋めたがるの？
獲物をとるために掘る
犬種によって差はあるかもしれませんが、どの犬にも獲物を捕らえる本能があります。地中に住むモグラなどの小動物の痕跡を見つけた場合、その場所を掘って"獲物"を捕まえようとする場合もあります。
安全な巣穴を用意したい
妊娠中の犬は、出産・子育ての為に安全な場所を作るために穴を掘ったりします。飼い主がガーデニングや土いじりをしていた
飼い主さんと一緒に何か作業が出来ることはとても嬉しいこと。土を掘っている飼い主さんの姿を見て、楽しそうで真似やお手伝いをしているのかも？犬友達が穴を掘っている姿から覚えることもあります。
精神的な要因
穴を掘ることが本能からきた自然な行為である一方、ストレスなどが要因となっている場合もあります。一人でいる不安から掘る
一人（一匹）でいることに不安を覚える犬は、不安な気持ちから穴を掘ったりする場合があるようです。出口を探すために掘る
犬によっては囲まれた場所から外の世界に出るため穴を掘って通路を作ってしまう場合もあります。運動不足から掘る
犬にとって運動は身体の健康だけでなく精神的安定のためにも重要なもの。運動不足は犬を不安定にさせてしまいます。退屈
特にやることもなく、遊ぶ相手やおもちゃなども見つからない時に穴を掘ることも。「ダメ！」と怒る前に、この穴掘り行動に隠された犬の気持ちを考えてみて。どういう理由で穴を掘っているのかを知れば解決できることもあります。ただ本能的から来ている習性を変えるのは難しいもの。綺麗に整えた庭など掘って欲しくない場所にはフェンスを作ったり、逆に"穴掘り場所"を作ってあげるという方法もあります。参照：これがあれば花壇が守れる！『穴掘り場所』を作る方法
