チョコレート中毒とは?
チョコレート中毒の症状には幅がありますが、嘔吐、喉の渇き、腹部膨張、過度な興奮状態、痙攣、心調律異常、高熱、発作、そして最悪のケースは死に至ることもあります。どうして犬には危険なの?
チョコレートはメチルキサンチン類と呼ばれる化合物に属すテオブロミンやカフェインが含まれるカカオからできています。このテオブロミンを消化する速度が犬は人よりも遥かに遅いことがチョコレート中毒を引き起こす原因となります。このテオブロミンは猫など他の動物にも危険な成分ですが、犬は猫などに比べ与えた物を何でも食べてしまう傾向が強いため中毒に陥るケースが多いそうです。犬に危険な摂取量は?
おおまかに言ってチョコレート中毒のルールは「色が濃くなるほど危ない」と言われます。原料となるカカオ豆の種類や製品によって変わりますが、ココア・パウダーで~28.5 mg/g、無糖製菓用チョコレートは~16 mg/g、ミルクチョコレートで~2.3 mg/gのメチルキサンチン類を含みます*。全てのチョコレート製品は犬に与えるべきではありませんが、ホワイトチョコレートにはほとんど含まれていないそうです。ダークチョコレートの場合、体重1キロに対しテオブロミン115ミリグラムで死に至ったケースがあると警告しています。また体重1パウンド(約0.45キロ)に対しミルクチョコレート1オンス(約28グラム)の摂取で致死量に至る可能性があるとされます。*Merck Veterinary Manual(メルク獣医マニュアル )による27年間獣医として診察してきた経験を持つケヴィン・フィッツジェラルド獣医師が受け持った患畜の中で、チョコレート中毒で死に至ったケースは2件あったそうで、2匹とも体重20パウンド(約9キロ)未満の高齢犬で、製菓用チョコレートを大量に食べてしまっていたそうです。人にとってあまり甘くなく魅力的でないものでも犬にとっては美味しく感じてしまい、大量に食べてしまうことがあるようです。また食品ではなく、庭につかうマルチでカカオ素材ものがありますが、犬に有害なテオブロミンが含まれる素材のものもあるそうなので注意が必要です。愛犬のサイズや食べた製品の種類などにもよりますが、犬がチョコレート製品を食べてしまった後に気になる症状が見られる場合や落ち着きがない場合はすぐに獣医さんに相談してください。