地中海にルーツを持つとされているビション・グループの犬たち。貴族や芸術家、船乗り達に愛されたこの犬達は人々と共に移動し、その先々で独自に発展してきました。ビション・グループには主に下記の犬種が挙げられます。<写真はクリックで拡大します> 犬種名 | 生まれた国 | 歴史 |
ビション・フリーゼ | フランス・ベルギー | バービションと呼ばれるバルビーから発達した小さい犬を祖先に持つ。スペインの船乗りによりカナリア諸島のテネリフェに渡る。ビション・テネリフェは1300年代にイタリア人によりヨーロッパ本土に渡り、現在のビション・フリーゼに発展 |
コトン・ド・テュレアール | マダガスカル(パトロン:フランス) | テネリフェ島のビション・テネリフェ(後のビション・フリーゼ)が15世紀頃にモーリシャスとレユニオン島に入りコトン・ド・レユニオンに発展。そしてマダガスカル島に入ったコトン・ド・レユニオンがコトン・ド・テュレアールに発展していく |
ハバニーズ | 西地中海沿岸地方改良国:キューバ | ハバニーズ達の祖先ははおそらく16世紀前半テネリフェ島(スペイン領カナリア諸島)から貿易船に乗ってキューバに渡ったといわれるハバニーズに多い色がブラウン(タバコ・カラー)であることからキューバ原産の犬種という誤った説が生まれたと言われる | マルチーズ | イタリア | ギリシア時代の文献に既にマルチーズと思われる記述があるという。"古代の小さな白い犬"が歴史に記されており、この犬がマルチーズと他のビション・タイプの祖先犬ではないかと言う人もいる。またマルチーズはマルタ島で独自に発達したという人もいればイタリアで他の犬達と掛け合わせて発達したという人もいる |
ボロニーズ | イタリア(ボローニャ) | マルチーズの歴史と混乱しやすくわかりにくいがローマ時代にはすでに知られていたともいわれる。主に11世紀~12世紀にかけてボローニャで発達したと考えられる | |
犬種名 | 体高・体重(おおよそ) | 体つき |
ビション・フリーゼ | ~30cm 3~ 5.4kg | 肩から胸の下と前足の長さが同じ位。胴は体高に比べ若干長い |
コトン・ド・テュレアール | 22~30cm 3.5~6kg | 体高2:体長3の割合 |
ハバニーズ | 21.5~30cm 3~6kg | 体高に比べ胴が若干長い。足が短め | マルチーズ | 20~25.5cm ~3.2kg | 胴が長め |
ボロニーズ | 25~30cm 2.5~4kg | 体高、体長が同じ位でスクエア | |
犬種名 | カラー・毛並 | 性格 |
ビション・フリーゼ | 純白 シルクのような毛でとてもゆるいらせん状のカールを持つ。7-10cmの長さ。フラットや紐のようにはらなない | 優しく、繊細、明るく、遊び好きで愛情深い |
コトン・ド・テュレアール | ホワイト、グレー又はフォーンの色調が耳、体にある場合もあるとても柔らかくコットンのような肌触り。量が豊富で微かにウェーブがかかる | 人や犬に対しても友好的で落ち着いており安定している。どんな環境にも適用し易い |
ハバニーズ | フォーン、ブラック、ハバナ・ブラウン、タバコ、レディッシュ・ブラウンのシェード、ホワイトもいるアンダーコートはウールであまり発達していないか無い場合もある。トップコートは成犬で12-18cmと長く、豊富で柔らかい。フラット若しくはウェービー、らせん状のカールもある | 大変明るく愛情深く遊び好きで愉快。子供も好き。吠えて知らせる番犬の訓練も可能 |
マルチーズ | 純白。淡いタンやレモン色もある 密集して艶があり、シルクのような肌触り。カールやウェービーはない長い毛。アンダーコートは無い | 元気で愛情深く、大変従順で頭が良い |
ボロニーズ | 純白(シャンパン・カラーがある場合もある)全身長い毛に覆われている。フラットな印象ではなく毛が寄ってフワフワしている(束にはならない) | 活動的というよりも大人しい。とても真面目で従順、飼い主や家族の近くにいるのが好き |
歴史について
はっきりとわかっていない場合が多いため"一般的に考えられている"歴史になります。見た目、サイズ、色、性格などについて
平均的なサイズ、容姿でありそれぞれの犬によって差があります。リストは「見分けの参考」を目的としていて犬種についての理想を書いたものではありません。