消防署のシンボル・ダルメシアン
白に黒のブチが特徴的なダルメシアン。映画「101」でも有名な犬種です。ルーツ
「ダルメシアン」という名前は現在のクロアチアにあるダルマチア地方に由来しているとされています。1360年ごろのイタリア壁画にダルメシアンのような犬種が登場することからも歴史の古い犬種と思われますが、そのルーツの詳細はわかっていません。馬との特別な絆
ダルメシアンはとても活発、筋肉質で何キロも疲れを知らず走れる犬で、馬との特別な結びつきがあるようです。17~19世紀に馬車が交通手段の主流となると、女性の乗った馬車と並走する犬として訓練されるようになり、コーチ・ドッグ(馬車犬)やレディース・ドッグとして知られるようになります。1700年代になると、ダルメシアンは馬を守ったりイギリスの駅馬車の横を走る犬として使われるようになります。他の犬などが馬に近づくと追い払ったり、馬が盗まれないように守ったりと馬との絆を深めてきました。馬と共に消防署へ
馬車が消防署で使われるようになると、馬と絆が強いダルメシアンも消防署で一緒に働くこととなりました。馬達は火事の現場で何時間も待ったり、また消防署内で長く過ごすことも多く、ストレスも溜まったようですが、ダルメシアン達はそんな馬達の癒しの存在でもあったらしいです。火事の知らせが入ると、消防署の馬車を先導し現場まで駆けつける様子が多く記録に残っています。また火災現場に着くと、今度は馬車内などから物が盗まれないように番犬の役目を果たしました。このようなダルメシアンの歴史から今日でもイギリス、カナダ、アメリカの多くの消防署でマスコットとして、また消防署員のペットとして活躍しています。