中国で野生動物探知犬に期待が高まる

北京にて野生動物探知犬に関して経験豊富な訓練士達と中国の税関検査官が情報と助言を交換するために会合が持たれた。

この種の会合が中国で行われるのは初めてで、中国税関総署(GACC)とトラフィック(TRAFFIC)の中国計画が連携して開催された。

中国国内では違法な野生動物輸出入は未だに課題であり、警察は中国の人口と広大な土地、陸・海に広がる国境の前で難題を抱えている。

中国のCITES*管理局の代表によると「CITESは野生動物探知犬を配置することの重要性を認識しているので、探知犬の訓練と扱いの経験がある国はその経験を広めるべきと考えている」という。

ドイツ、インド、ケニア、ロシア、タイ、イギリスなどはすでに探知犬のプログラムの一環として野生動物探知犬を持っており、野生動物品の密輸を摘発したり、違法な行為を抑制する手段として大きな成果をあげている。

「私達は8年以上も前から野生動物探知犬を訓練し空港に配置している。この経験を中国の同僚達にも広げたい」と語るのはイギリス・ヒースロー空港で国境警備にあたるドッグ・ユニットチームのリーダー、ジェーンさん。

今回の会合は中国の港（空港）で象牙や沈香などの違法な野生動物製品数の増加に対応するためにもたれたそうだ。野生動物探知犬を配置することで野生動物製品の違法な取引をとめることが狙いだ。

中国初の野生動物製品を嗅ぎ当てる探知犬は現在北京の薬物探知犬訓練センターでトレーニングを受けているらしい。

「この時期にこのような勉強会があって良かった。他の国に比べ中国の野生動物探知犬の取り組みは始まったばかりだが、経験豊富な国が中国の探知犬を支援してくれ、計画を発展させるいい機会だ」と中国税関総署の反密輸局の所長は語る。

トラフィックはドイツ、インド、タイなど数多くの国で野生動物探知犬の計画を促進してきている。

今回の勉強会には中国、ドイツ、インド、ネパール、ロシア、イギリスが参加しており、一部の基金はWWFインターナショナルによるものである。

(CITES=絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)

ソース：WWF

06 Dec, 2011

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